2026年10月04日

「健康のためにランニングを始めたいのですが、何kmくらい走ればいいですか?」
これは、運動を始めようと思っている方からよく聞かれる質問です。
3km?
5km?
それとも毎日10km?
結論から言うと、健康のためのランニングに「必ず○km走らなければいけない」という決まりはありません。
医学的には「何km走ったか」よりも、
どのくらいの時間・強ランニングドクターが解説|健康のためには何km走ればいい?
さで、継続して体を動かしているか
の方が大切です。
健康目的なら、まずは1回20〜30分から
これまであまり運動をしていなかった方なら、
1回20〜30分、週2〜3回程度 から始めれば十分です。
例えば、1kmを7〜8分くらいのゆっくりしたペースで走る方なら、20〜30分で約2.5〜4kmになります。
ですから、「結局、何kmくらい走ればいいですか?」
と聞かれたら、これから始める方には、
まずは2〜3km程度から と考えてもらうと分かりやすいと思います。
慣れてきたら3〜5km程度まで伸ばしていけばいいでしょう。最初から5km、10kmと走る必要はありません。
国の基準も「何km」ではありません
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人について、
「息が弾み、汗をかく程度の運動を週60分以上」行うことが推奨されています。
また、WHOでは成人に対して、
・中強度の有酸素運動:週150〜300分
または
・高強度の有酸素運動:週75〜150分 を推奨しています。
つまり、健康づくりでは「1週間に何km走ったか」だけで評価するのではなく、運動時間や運動強度を含めて考えることが大切です。
ランニングなら週2〜3回でも大丈夫
例えば、
火曜日:30分
木曜日:30分
日曜日:30分
とランニングすれば、合計90分になります。毎日走らなければいけないわけではありません。
むしろ、これまであまり運動をしていなかった方が急に毎日走り始めると、膝や足首などを痛めてしまうことがあります。
健康目的なら、「走る日」と「休む日」をつくりながら長く続けるくらいで十分です。
途中で歩いてもいいんです
ランニングを始めると、「途中で歩いたら意味がない」と思ってしまう方もいます。
そんなことはありません。
例えば、
5分歩く→10分走る→5分歩く→もう一度10分走る
これでも、しっかり体を動かしています。
特に運動習慣がなかった方は、最初から30分走り続けようとしなくて大丈夫です。
「走る+歩く」から始めてください。
「たくさん走るほど健康」ではありません
ランニングをしていると、
「月100km走っています」
「今月は200km走りました」 という話を聞くことがあります。
もちろん、フルマラソンで良い記録を目指すのであれば、それなりの練習量が必要になります。
しかし、「マラソンの記録を伸ばすためのランニング」と「健康のためのランニング」は別物です。
健康づくりだけを目的にするなら、月100km、200kmと走る必要はありません。
むしろ大切なのは、
・無理をしない
・ケガをしない
・嫌にならない
・長く続ける
ことです。
10分しか時間がない日は、10分でいい
私自身もランニングをしています。
もちろん毎回、十分な時間を確保できるわけではありません。
仕事が忙しく、「今日は30分も走れないな」という日もあります。
そんな日は、
10分だけ走る。
2kmだけ走る。
それでもいいと思っています。
30分走れないから0分にしてしまうより、10分でも走る。運動習慣を続けるうえでは、この考え方がとても大切です。
初心者ならどのくらいから始める?
一つの目安としては、
ほとんど運動していない方
まずは1〜2km程度。
走るのが大変なら、ウォーキングを混ぜて20分程度体を動かしてみましょう。
少し慣れてきた方
1回2〜3kmを週2〜3回程度。
会話ができるくらいのゆっくりしたペースでも構いません。
ランニングに慣れてきた方
1回3〜5kmを週2〜3回程度。
ここまで習慣になれば、健康づくりとしてはかなりしっかり運動できています。
その先は、5kmや10kmの大会に出たり、ハーフマラソンやフルマラソンに挑戦したりと、「健康のため」だけではなくランニングそのものを楽しむ世界になってきます。
一番大切なのは「何km」より「続けること」
「健康のためには何km走ればいい?」
この質問に対する私の答えは、
最初は2〜3km程度でも十分。何km走るかより、続けられることの方が大切です。
ということです。
いきなり5km走る必要はありません。
今日は1km。
次は2km。
疲れていたらウォーキングだけ。
それでも大丈夫です。
運動は「0か100か」で考えないことが大切です。
今まで何もしていなかった方が、20分体を動かすようになる。
それだけでも大きな一歩です。
今日の1kmが、数年後の健康につながるかもしれません。
「最近、運動不足だな」と思っている方は、まずは無理のないところから始めてみてください。
※胸の痛み、強い息切れ、動悸、めまいなどがある方、心臓・肺・関節などの病気で治療中の方は、運動を始める前に医師へご相談ください。
参考
・厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
・WHO「Guidelines on Physical Activity and Sedentary Behaviour」
総合診療・内視鏡 タナカ内科
