2026年7月06日

「薬が多い気がするけれど、先生には言いにくい…」
「毎日たくさんの薬を飲んでいるけれど、本当に全部必要なのだろうか?」
「他の病院でも薬をもらっていて、薬が増えてしまった。」
「薬を減らしたいけれど、主治医の先生にはなかなか言い出せない。」
このようなお悩みを抱えている方は少なくありません。
年齢とともに病気が増えたり、複数の医療機関を受診したりすると、お薬の種類は自然と増えていきます。しかし、お薬は「多ければ安心」というものではありません。
当院では、お薬をただ減らすことが目的ではなく、「今のあなたに本当に必要なお薬」を一緒に考えるお薬見直し外来を行っています。
ポリファーマシーとは?
ポリファーマシー(Polypharmacy)とは、「多くの薬を服用していることにより、副作用や飲み合わせ、飲み忘れなどの問題が起こっている状態」を指します。
単純に薬の数だけで決まるものではありません。
例えば10種類以上飲んでいても適切な場合がありますし、5種類程度でも副作用や飲み合わせの問題が生じることもあります。
大切なのは「薬の数」ではなく、「その薬が今も必要かどうか」です。
お薬が増える理由
お薬が増えてしまう背景には、さまざまな理由があります。
・高血圧、糖尿病、脂質異常症など複数の病気がある
・複数の医療機関を受診している
・症状ごとに薬が追加されてきた
・一時的に処方された薬がそのまま続いている
・副作用を抑えるために新たな薬が追加されている
どの薬も処方された時点では必要だった可能性があります。しかし、時間が経過すると病状や生活環境は変化するため、定期的な見直しが重要です。
お薬が多いことで起こる問題
お薬が増えることで、次のような問題が起こることがあります。
・飲み忘れが増える
・飲み間違いが起こる
・副作用が出やすくなる
・薬同士の飲み合わせによる影響
・眠気やふらつきによる転倒
・食欲低下や便秘
・医療費・薬代の負担が増える
特に高齢者では、副作用が「年齢のせい」と思われてしまうことも少なくありません。
「最近ふらつく」「眠気が強い」「食欲がない」といった症状が、実は薬の影響だったというケースもあります。
自己判断で薬をやめるのは危険です
「薬が多いから」といって、自分の判断で中止してしまうことはおすすめできません。
例えば、
・血圧の薬
・ステロイド
・睡眠薬
・抗うつ薬
・一部の胃薬
などは、急に中止すると体調を崩すことがあります。
また、病気によっては継続することが非常に重要なお薬もあります。
減らす場合には、医師と相談しながら安全に進めることが大切です。
当院のお薬見直し外来
当院では、現在服用しているお薬を一つひとつ確認し、
・本当に必要なお薬か
・同じような作用のお薬が重複していないか
・副作用の原因になっていないか
・飲み合わせに問題はないか
・より飲みやすい方法はないか
を総合的に評価します。
必要に応じて、お薬を減らしたり、より適したお薬へ変更したりするご提案を行います。
他院で処方されたお薬もご相談ください
「今かかっている先生に申し訳ない。」
「薬を減らしたいと言ったら気分を悪くされそう。」
そのように感じて相談できない方もいらっしゃいます。
当院では、他院の治療方針を尊重しながら、患者さんにとってより良い治療を一緒に考えます。
必要に応じて紹介元の先生とも連携し、安全にお薬の調整を行います。
このような方はぜひご相談ください
・薬が多すぎると感じている
・毎日飲み忘れてしまう
・ご家族のお薬が多くて心配
・他の病院でも薬をもらっている
・副作用ではないかと思う症状がある
・医療費や薬代を少しでも減らしたい
・本当に必要なお薬だけにしたい
まとめ
お薬は、患者さんの健康を守るための大切な治療です。しかし、時間の経過とともに「今も必要なお薬」と「見直せるお薬」が出てくることもあります。
「薬が多い気がする」
「本当に全部必要なのかな」
そう感じたら、一人で悩まずにご相談ください。
当院では、お薬を無理に減らすことが目的ではありません。患者さん一人ひとりにとって、本当に必要なお薬を一緒に考え、安心して治療を続けられるようサポートいたします。
執筆者情報
田中大貴
資格)内科認定医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、消化管学会専門医、肝臓病専門医、プライマリケア認定医・指導医、総合診療科特任指導医

